Hexamoll® DINCH®とは
SVHC(高懸念物質)候補にリストアップされた可塑剤は、げっ歯類に対する精巣及び生殖能力への影響が認められ、 比較的低い用量でも次世代の生殖器発達に影響を与えると報告されています。 SVHC(高懸念物質)候補物質が成形品中に0.1wt%を超えて含有されている場合、かつ年間1t以上 製造・輸入する場合には、ECHA(欧州化学品庁)に届け出なければならなりません。 また、消費者対しても要求があれば、SVHCの情報(少なくとも物質名)を提供しなければなりません。
現在、下記4種類の可塑剤がSVHC候補リストに収載されていますが、これらは更なる評価とパブリックコメントを経て、 認可対象物質のリストにも収載されるようになりました。これにより、サンセットデート(2015年2月21日)以降は、 それぞれの用途でECHAの認可を受けない限り、EU域内での上市や製造、使用ができなくなっております。
(ただし、EU域外から輸入される成形品に含まれる場合は認可の対象にはならず、届出義務と情報提供義務 だけが発生します。認可対象物質そのもの、あるいはそれを含む調剤(コンパウンドなど)をEU域内で供給するものは、 それぞれの用途で認可を得る必要があります)
また、RoHS指令に関しても、2019年7月22日より、現在の6制限物質に下記フタル酸エステル類4種を追加した 10物質へと変更されるなど、フタル酸エステルに対する規制は広がりを見せています。
そこで弘栄貿易は、SVHC(高懸念物質)候補ならびに認可対象物質となった可塑剤の代替として、 BASF社 Hexamoll® DINCH®を提案致します。 玩具、食品ラップ、医療用具などのプラスチックを始めとして、ゴム用途などにも幅広く採用されています。
≪SVHC(高懸念物質)候補ならびに認可対象物質となった可塑剤≫

製造プロセス
Hexamoll® DINCH®は、DINPのベンゼン環を水素化することにより製造。

※ 水素化は非可逆プロセスであり、DINCHは化学的に安定した分子。
生産能力
2002年: 2.5万トン/年
2007年: 10万トン/年
2013年: 20万トン/年
安全性
Hexamoll® DINCH®は、安全性を確認する為に毒性試験だけで500万ユーロを投資されました。
数ある非フタル酸系可塑剤というものが市場に溢れる中で、確固たる安全性試験のもと、その安全性を証明できる唯一の可塑剤といえます。
Hexamoll® DINCH®の安全性評価

また、食品接触用途でも、用途及び使用量の制限なく、使用の認可が下りている可塑剤でもあります。

JHPポジティブリストより
Hexamoll® DINCH®の特性

Hexamoll® DINCH®の物性表

他可塑剤との比較物性表

※ 他社製品の一般的な数値です
用途事例
